相談を受けていると、ついアドバイスしたくなることがあります。ソーシャルワークであればサービスについて、カウンセリングであれば心理のメカニズムについてなどです。支援者の専門分野だと話したくなってしまいます。
しかし、クライエントはそれを望んでいないことがあります。特に初めてのクライエントは、アドバイスを求めるより、現状や今までの経過を認めてほしいと思っている場合が多いです。つまり承認してほしいということです。
誰でも自分を否定されたくないのです。アドバイスをするということは、ある意味クライエントを否定することに繋がります。また、支援者が教えるという構図になることから、支援者が優位に立ってしまいます。
一度、支援者とクライエントがこのような関係を築いてしまうと、なかなか修正ができません。
アドバイスが必要であれば、なるべく承認するやりとりを行ってから、クライエントへのジョイニング(仲間入り)ができた状態で行うべきです。
こんにちは、ブログを読ませていただいて、私の日常業務(障害者就労支援)に於いての障害者との関わりの中での出来事と重なる事が有りましたので、メールを差し上げました。
就労支援、所謂、障害者と一緒に作業を行う事ですが、障害者なので、集中力、技量、作業の理解などは、
個々様々、以前、ミックスの朝礼時に受けたレクチャーの中で、one downと褒める事の重要性を
学びました。
周りの職員は、利用者がミスをしたり、サボったりしていると、強い口調で注意しているのを頻繁に目の当たりに
します、そんな時、私は、上記のone downと褒めるを思い出し、彼らに声を掛け、個人の技量を理解し、
新たな作業への習得に導いたり、やる気を引き出したりを試み、思わぬ効果を生み出しています、
つまり、彼らは、人生に於いて、良く評価されたり、褒められたりする機会が健常者より遥かに少ないと考えるので、少々大袈裟に褒めてあげると、とても良い反応が見られます。
精神障害の方には、書かれているように、基本的には自身の現状や今までの経過を聞いて欲しい、
それに対して、否定するのではなく、共有し同意の意思を表現しながら、話を聞くと非常に効果が見られ、
お互いの信頼関係が構築できます。
障害者に接する基本は’one down、 admire’を常に意識しています。